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A Moveable Feast [英語多読]

先日で多読6周年となり、7年目に突入。節目の時に何か記憶に残るものを読みたいと思いヘミングウェイを読むことに。10代後半、ずいぶん彼の作品に傾注した。若い頃は背伸びをして難しいものを読みたがったものだが、今思えばはたしてどこまで理解していたかは疑問。彼の作品に限らず、過去に読んだ作品も年をとって読み直してみるとずいぶんと違ってみえるかもしれない。そんな中、今年の夏 "A Moveable Feast" のrestored edition(修復版)が出版されたということを知り、即購入。この作品はヘミングウェイの作品の中でも人気のある作品だが、何故か今までに一度も読んだことが無く、でも、「いつかは読もう」と思っていたもの。久しぶりのご対面にドキドキでページをめくることに…。

ということで、多読報告724冊目。

A Moveable Feast: The Restored Edition

A Moveable Feast: The Restored Edition by Ernest Hemingway

もともと没後出版されたものだったので、本人の同意無く修正された箇所などもあり、そもそもタイトルもヘミングウェイの意図したものでは無かったそうである。それを今回彼の息子と孫がなるべく本人の意思に沿ったものにしたいと修復、出版した。

1956年、パリのリッツホテルからヘミングウェイに彼が預けたままになっている2個のトランクを引き取ってほしいという申し出があった。トランクの中には約30年前の彼のパリ時代のノートや新聞の切り抜き等様々なものが入っていた。それらをもとに彼が1920年代のパリの思い出を語ったのが本作。

著名人との交流の様子や創作意欲に溢れ、生き生きとパリの街を闊歩するヘミングウェイの様子がとてもよく伝わってくる。セザンヌの絵から影響を受けたことや彼の文章に対する考え方なども語られていて興味深い。

I would stand and look out over the roofs of Paris and think, "Do not worry. You have always written before and you will write now. All you have to do is write one true sentence. Write the truest sentence that you know." So finally I would write one true sentence, and then go on from there. ~from "Miss Stein Instructs"~

彼の文体はこういう考えのもとにかかれていたのだ、と納得。とにかく文筆活動への熱意は並大抵のものでは無かったようだ。「どんなに貧乏でも好きなことをやっているから自分はそれを厭わない。」というった言葉が随所に出てくる。そんな若かりし頃の彼のエネルギッシュな様子が伝わってくる一方で、30年前の自分自身を晩年のヘミングウェイが若い頃とはまた別の目で眺めている部分もあり、厚みのある作品になっていると思う。また時々は読み返してみたい作品である。



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あさmi

今日、松雲山荘の様子を見に行ったのですが
紅くなった木もちらほらありましたが まだまだこれからという感じでした!
夜はライトアップされてる箇所だけしか見れないんですが
昼間は園内を広く見て周れるようになっていたので昼間もnice!でしたよ~
実は家の近所なんです、フラッと寄ってみたのでご報告させていただきました☆
記事と関係ないコメントになってしまって すみません~(>_<)
by あさmi (2009-10-30 22:09) 

masahime

>あさmiさん
情報ありがとうございます!
今日は「信濃川プロジェクト2009」を見るため、また長岡です。
なので上越に戻りながら明日行ってみようと思っています(昼)。

良い写真が撮れましたか?
by masahime (2009-10-31 14:28) 

せつこ

読書をするなんて尊敬です。
私は、殆ど本は読もませんから・・・。
私を除いて主人も、娘も読書人間です。
by せつこ (2009-11-01 11:47) 

masahime

>せつこさん
いやいや…恐縮です。
本を読んでも一向に成長せず、未熟者でございますので。
by masahime (2009-11-02 08:44) 

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